一生独身でいることを覚悟するのは、男女ともにだいたい40代を過ぎた頃です。あえて独身を貫くという自己判断をした人もいれば、できれば結婚をしたいけれど年齢的にも難しいかもしれないと思って一生独身でいるということ覚悟する人も多いでしょう。
一生独身でいるということは、自分で自分の生計を立てていかなければいけないという事です。万が一の時も、親しい親戚がいる場合でもない限り、第三者の援助を受けることは想定しておかないほうが良いでしょう。
40代の時は健康で問題なく仕事ができているかもしれませんが、老後になるとそうは行きません。病気になる可能性も高くなりますし、収入も減ります。そこで、一生独身を覚悟した40代が老後に備えて考えるべき事をご紹介します。
一生独身を覚悟した40代が老後に
備えて考えるべき事とは
リタイア後の住居について考える
一生独身を覚悟した場合、老後の自分の住居をどうするか考えなくてはいけません。都心の賃貸住宅だと、一人暮らし用の部屋でも家賃が毎月6万円以上はするでしょう。定年退職後に住居費が毎月かかるというのはとてもリスキーです。
実家が持ち家で、親の後にその家を相続できる人は心配ありませんが、そうでない人は、手元に資金があれば住宅購入をしておくか、将来、家賃が低い地方への引っ越しを検討しておく必要があります。
個人年金に加入する
一生独身でいる場合、定年退職後は退職金と公的な年金しか収入がなくなってしまいます。しかし、よっぽど退職金でまとまった金額を受け取ることができる保証がない限り、退職金と公的年金だけで生計を立てるのは非常に難しいといえるでしょう。
そこで、民間の保険会社の個人年金に加入しておく必要が有るのです。毎月の掛け金を決めるときは、多少現在の生活が苦しくなるとしても、60歳以降に必要な金額を参考に決定しましょう。
60歳払込の医療保険に加入しておく
一生独身でいる場合、病気になってしまったら、自分の預金で医療費を賄う必要があります。高額医療費制度があるため、自己負担は一定額以上はしなくてもよいのですが、それでも、高額医療費制度には適用されない、差額ベッド代や入院中の食費、雑費などは自分で負担しなければいけないためです。
そこで、定年退職後に払う必要がない60歳払込型の医療保険に加入しておきましょう。
確定拠出年金で厚生年金受給までの収入を準備する
一生独身でいる事を覚悟したら、老後の生活資金を確保することを考えなければいけませんが、60歳が定年の会社に努めている場合、公的年金を受け取る5年間の生活費を用意しておく必要があります。そこでおすすめなのが、確定拠出年金です。
確定拠出年金は、元本保証型の運用からアクティブな資産運用もできる上に、税金がかからないので、普通に貯金をして積み立てるより得になるのです。
定年退職までに500万円を貯金しておく
一生独身でいることを40代で覚悟したら、60歳を迎えるまでに20年をきっていますが、60歳までに預貯金で500万円を目標にしておく必要があります。独身の老後における懸念事項に、老後に身寄りがなくなった状態で自分が介護が必要な状態になってしまうことがあります。
その場合、介護付きの有料老人ホームに入居する必要が出てきますが、そうなると入居費だけで約500万円かかると言われているのです。
永代供養の準備をしておく
永代供養の準備は、一生独身を覚悟した人にとっては、意外と重要な事です。自分の死後に自分を供養してくれる親戚がいる場合は、墓地台を準備たり、生前葬をする人もいますが、全く頼れる親戚が居ない場合、永代供養を60歳をめどにしておく人が多いといいます。
永代供養は、依頼する寺院などによって費用が異なり、5万円~100万円までとその幅は様々です。自分で検討しておきましょう。
定年退職前に老後に役立つ資格を取得しておく
定年退職前に老後に役立つ資格を取得しておくと、一生独身であっても、体が動く限りは働くことができ、収入も期待できます。老後に役立つ資格は、マンション管理人や調理師などがあります。
マンション管理人は国家資格なので、試験を受けて取得する必要がありますが、身体的にも老後に続けやすい職業です。また、外食産業や介護施設などでの調理師にはシルバー層の人が意外といるのです。
いかがでしょう。一生独身でいることを覚悟したら、ゆとりある老後を過ごすために様々な準備や備えが必要です。一番重要なのは金銭面での準備です。老後には再就職が難しくなりますし、その賃金も60歳未満の雇用者の条件と比較すると低い設定なっていることが多くあります。
老後に自分が病気になったり、生活費用が不足するかもしれないということを十分想定した万全の準備をしておくことで、精神的にも豊かな気持ちで老後を迎えることができるでしょう。
まとめ
一生独身を覚悟した40代が老後に備えて考えるべき事とは
・リタイア後の住居について考える
・個人年金に加入する
・60歳払込の医療保険に加入しておく
・確定拠出年金で厚生年金受給までの収入を準備する
・定年退職までに500万円を貯金しておく
・永代供養の準備をしておく
・定年退職前に老後に役立つ資格を取得しておく