医療が発達した現代でも、住み慣れた家で我が子を出産したいと希望する母親は少なくありません。自宅でリラックスしてお産に挑めるでしょう。自然に囲まれた土地などで、赤ちゃんも同じように自然な形で産みたいという希望される方もいます。しかし助産師や医師などが一切かかわらない自宅出産は大変危険な行為であり、命が危険にさらされることになりかねません。
ひと昔前までは確かに自宅出産は当たり前でした。でもそれは交通網も発達しておらず、医療が進歩してなかった頃の時代で、選択肢が無かったというのが実状です。出産は多少の出血を伴うもので、重大な事故に繋がる可能性も否めません。当然失われてしまった命も、現代よりはるかに多いのです。
自宅出産は大変危険?!
絶対にやめた方が良い9つの理由!
自宅出産する理由とは
病院で産むという選択もできるけど、自然分娩を希望し、あえて自宅で産む人もいます。予定日を何月何日と決めて陣痛誘発剤・促進剤を使い、その日に必ず「出産させる」ような産院に疑問を持つ方もいるようです。一方で、幼い子供を何人も抱えて病院通いが難しいなどの事情から、自宅出産になってしまうお母さんもいます。
一刻を争うような事態が起こったら
お産は絶対安全とは限らず、いつ何時どんなトラブルがあるかわかりません。もし赤ちゃんが逆子だったら、あるいは帝王切開や大量出血が起こってしまったら、自宅でそのような緊急事態に対処できるでしょうか。健康で生まれるはずだった小さな命に、障害を残してしまうリスクも出てきます。
助産師さんは医療行為ができない
助産師さんが付いていても、彼らは医者ではないので医療行為はできません。出産途中で異常が見られた場合、緊急の医療措置が遅れる、または不可能という可能性もあります。
「今すぐに病院に搬送しなくては」という正確な判断ができる医療者がいない場合には、いくら搬送先の病院が決まっていてもダメです。裁判沙汰になるケースさえ出てきます。
救急搬送は病院にとっても迷惑
一度も定期的な妊婦検診を一度も受けなかった妊婦が、突然救急患者として運び込まれるほど病院として困るものはありません。人員や機器の不足で業務に支障をきたし、適度な治療も受けられる保証もできません。産婦人科で他の妊婦さんたちを後回しにすることになり、きちんと順番待ちをしていたお母さんたちにも迷惑をかけることになります。
費用が余計にかかる可能性も
費用の面でも、よほど周囲のフォロー体制がきちんとしてないと、以外にコスト高になってしまう結果になりかねません。自宅出産は入院しなくて済むので一見安上がりのように見えますが、出産に必要なものはすべて自宅に揃えておかないといけません。病院なら、とっさに必要な物やスペアも対応できるはずです。
近所への配慮も必要
出産は感動的なものですが、それはその場に居合わせた当事者が言えるものです。まったく家の中の状態がわからない近隣住民たちが、出産時の叫び声を一方的に何時間も聞かされるのはかなり苦痛だと思います。自分の希望だけではなく、近所への配慮も忘れないようにしたいものです。
出産後に安静でいられるか
病院だと家事は当然する必要もなく、入院中は自分と赤ちゃんのことだけを世話すれば良いのです。自宅にいると、つい家のことが目についてしまい、ゆっくりと休んでいることもできないでしょう。小さなお子さんがいる家庭では尚更です。やはり出産直後の母体は体も弱っているので、安静にしているべきでしょう。
「ステキな出産」より「ステキな子育て」
我が子を思い入れのある自宅で出産すると、確かに無機質な病院よりも感動が大きいかもしれません。しかし出産のあとは長い子育てが待っており、感動は子育てでも十分味わうことができるはず。我が子を安全に健康で産んであげること。赤ちゃんを安全に産み出す事を一番に考えていただきたいのです。
悲しい事例もたくさん
2人目は自宅出産と決めて、きちんと準備して出産に挑んだお母さんがいましたが、赤ちゃんは無事に産まれたものの、母親は植物状態になり、10年程して亡くなりました。きちんと設備の整った所で出産していればと周囲は悔やんだそうです。その後の本人と家族の人生を変えてしまったのではないでしょうか。
もちろん病院で出産するのが100%安全だとは言い切れませんが、少なくとも自宅出産よりリスクは少ないのは明らかです。あるお母さんは病院で産むことを選択後、結果的にたまたま異状出産になってしまったので、もし自宅で産んでいたらと思うとゾッとしたという事例もあります。
母体と赤ちゃんの健康や命がかかっていることを忘れてはなりません。くれぐれも後悔のないように、家族を悲しませないためにも、熟慮を重ねた選択肢をして下さい。
まとめ
自宅出産は大変危険?!絶対にやめた方が良い9つの理由!
・自宅出産する理由とは
・一刻を争うような事態が起こったら
・助産師さんは医療行為ができない
・救急搬送は病院にとっても迷惑
・費用が余計にかかる可能性も
・近所への配慮も必要
・出産後に安静でいられるか
・「ステキな出産」より「ステキな子育て」
・悲しい事例もたくさん