年齢に関わらず、依然(いぜん)厳しい就職戦線。日本の採用システムでは、若い人ほど有利となりますので、年配者にはより厳しい戦いが待っています。…と、そのような事は、当記事を読まれている読者の方には説明するまでもありませんね。皆さん、ご存じの事と思います。50歳ともなれば、「この年齢で転職は可能なのだろうか?」「やはり年齢がネックになって難しいのでは?」と、不安や疑問をお持ちの事でしょう。結論から言いましょう。50歳以上の方でも転職は可能です。しかし、転職活動において、ポイントはおさえる必要があります。そのポイントの一つが今回お話する職務経歴書です。9つのポイントに絞(しぼ)っていますので、順にみていきましょう。
50歳以上の転職者が職務経歴書で
アピールできるポイント9つ
その1:意義を理解する
まずは職務経歴書の意義を理解しましょう。意義を理解してこそ良いものを作成できます。理解せずに作成しても明後日の方向を向いたものが完成しますし、全く頓珍漢(とんちんかん)なものしかできあがりません。これでは転職はままなりません。職務経歴書の作成は自身の歩んできたキャリア、実績それらを伝えるためのものです。50歳以上ともなればその経歴は若い人間とは比べられないでしょう。ゆえに、より意義を理解した、しっかりしたものの作成が望まれるのです。
その2:履歴書より重要
採用者にとって、職務経歴書は応募者の実力を見定める上でとても大切なものです。キャリアや実績が書いてあるのですから当然ですね。つまり、ただ単に履歴が書いてある、履歴書以上に重要ということです。心して作成するようにしましょう。
その3:数字の羅列(られつ)は避ける
ついつい、やってしまいがちなのが数字の羅列(られつ)です。実績を伝えるのに数字は必要ですから、数字が悪いわけではありません。ただ、異業種の数字を書かれても、採用担当者は判断できないと言うことです。その数字が同業他社に比べてどの程度なのか、また市場規模からみた売上など、必ず相場観が伝わるように併記(へいき)することを忘れないようにしましょう。
その4:高レベルのものが必要
人生経験豊富な50歳以上の人間が転職で使用する職務経歴書です。必然的に、求められるレベルも20代のそれとは比べられないものになる事は理解しましょう。逆にいうと、ここが「差」を見せつけるポイントだと言うことです。
その5:パソコンで作成する
古い人は「手書きで作成すべき」などと言いますが、その必要はありません。基本はパソコンで作成して問題ありません。むしろ、パソコンで作成しましょう。50歳以上となると、パソコンスキルを疑われるケースもあります。
今はパソコンであらゆる書類を作成する時代ですから、パソコンスキルがあることも職務経歴書を通してアピールしておきましょう。
その6:応募企業に応じて内容は変える
多くの人がやってしまいがちなのが、職務経歴書の使い回しです。これはNGです。応募企業に合わせたものを必ず作成するようにしましょう。できれば、応募企業に合わせた特定ワードをいれるようにすると採用担当者の心象をあげることができます。可能ならば、実践してみましょう。
その7:2枚まで可
職務経歴書は20代ならば1枚、30代以上は2枚とされていますから、50歳以上の方は2枚まで可です。逆に言うと、3枚以上になることは避けましょう。採用担当者は暇人ではありません。膨大な数の履歴書、職務経歴書を見ています。枚数が多いとそれだけで弾(はじ)かれます。50歳も過ぎると、経歴が豊富な事はわかりますが、この点注意しておきましょう。
その8:最も伝えたいキャリアを重視
上に関連してですが、全ての経歴を深く書く必要はありません。自身が最もアピールしたい経歴のボリュームを増やして記入するのです。その方が何を伝えたいかが明確になり、何ができるのかも明確に伝える事ができます。長々と書くことが評価されるのではありません。簡潔にまとめるスキルこそが評価されるのです。
その9:前会社の規模を明示する
前職が1部上場企業などの場合は不要ですが、基本的に前会社についての詳細も記入するようにしましょう。でなければ、採用担当者が判断の仕様がありませんからね。必ず規模などの詳細を記入するようにしてください。
如何でしょうか。
案外、難しくありませんね。押さえるべきポイントを押さえさえすれば、何も怖いものはありません。職務経歴書は転職にあたっての最初の登竜門です。面接でアピールしようにも書類選考を通らなければ会って話すことさえできません。上記、ポイントをしっかり押さえて職務経歴書を作成すれば、50歳の方でもきっと書類選考を突破できると思いますよ。あなたの転職活動が実を結ぶことを、心から祈念(きねん)しております。
まとめ
50歳以上の転職者が職務経歴書で
アピールできるポイント9つその1:意義を理解する
その2:履歴書より重要
その3:数字の羅列は避ける
その4:高レベルのものが必要
その5:パソコンで作成する
その6:応募企業に応じて内容は変える
その7:2枚まで可
その8:最も伝えたいキャリアを重視
その9:前会社の規模を明示する