離婚後、大切な我が子と離れたくないとだれしもが思うことでしょう。たとえ別れた伴侶と醜い争いをすることになったとしても、絶対に自分から子どもの手を離したくはない。それは人間という生き物の本能ともいえる愛情です。そこで、子どもの親権を守るために必要な9つの条件を紹介いたします。
離婚後、子どもの親権を守るために必要な9つの条件
へ対する愛情
子どもの親権を争う際に、必ずと言っていいほど家庭裁判所などの第三者が登場し、客観的にあなた方を審査した結果、子どもの親権を決めることになります。昨日今日出会ったばかりの相手に、あなた方御家族の現状がどこまでつかめるか、疑問に思うことでしょう。何を基準に審査するかマニュアル化されてはいるものの、審査する側も人間です。「この人物は我が子を愛しているのだろうか。」という点に重きを置いてあなた方家族をじっくりと観察することでしょう。我が子に対する十分な愛情を、まずは御自分の中の核としてしっかりと持っていただきたいと思います。
生活力
離婚した際に、母親に引き取られる子どもが圧倒的に多いのは、離婚経験者でなくとも知っていることでしょう。では、その理由はなんだと思いますか?答えは「生活力」です。我が子に対する愛情は両親変わらず持っていたとしても、外で仕事ばかりしている旦那さんに、はたして子どもの身の回りを世話する生活力はあるのでしょうか?三度の食事に洗濯に掃除。習い事への送迎と、病気をしたときの適切な看護。子どもがいるというだけで、必要最低限の生活力は必須なのです。仕事ばかりしている男性には到底無理だと判断されることが多く、女性が子どもを引き取ることが圧倒的多数なのですね。
経済力
子どもを養うだけの必要最低限の経済力は必要です。ですが「経済力」だけに視点を置いた場合、親権を母親に置き、父親は養育費を送金すれば解決することですから、経済力は親権を左右するほどの重要な項目とはいえません。
適切な服装と身だしなみをしよう
あらゆる面で子どもの指針となるべき親は、最低限の服装と身だしなみをしていなければなりません。ホームレスのような格好をしていたり、やぶれた靴を履いている人物が離婚して親権を要求したところで、見た目で人を判断する世間ではつまはじきにされるのがおちです。親権を本当に望むのであれば、床屋くらいは定期的に通いましょうね。
教育力
人の親になった瞬間から、自分の背中を追う相手がいるという意識を持って、モラルを再認識すると良いでしょう。高い水準の教育理想を掲げて実行しろとは言いません。しかし、子どもと一緒に行動する際に、寄り添う親の方が電車や駅などの公けの場所でのマナーがなっていないと、情けないとは思いませんか?子どもはあなたをみて育つのです。あなたを真似て大人になるのです。正しいモラルを伝承する意識を常にもって行動してこそ、親権を要求する権利があるというものです。離婚したとはいえ、人の親であることは一生変わらないのですから。
子ども自身の意思
特に10歳以上の大きい子どもであれば、子ども自身にしっかりとした意思があると考える場合もあります。両親が離婚した際に、子ども自身に「どちらの親と一緒に過ごすか。」を問うケースがあるのです。そして子ども自身のたっての願いを、裁判所などの第3者の人間は当然重要視します。離婚前からも子どもとの強い絆をしっかりときずいていたかどうかがカギになることでしょう。
適切な受け答えをしよう
嘘が多いとシンプルに質問に答えられなくなると言います。家庭という密閉された小さな社会の中であなたがどのようにふるまい、どのように子どもと関わってきたのか。なぜ子どもの親権を欲しているのかを、明確にシンプルに答えられる準備をしておきましょう。公的機関に審査を依頼する以上、同じ質問を何度もされることはあらかじめ覚悟しておいてください。
母親力
子どもの脈絡のない話しに延々と耳を傾ける忍耐力。子どもが言うことを聞かなくても、無条件で抱きしめたくなるほどの包括力。母親ならばお腹を痛めた時から本能としてもっているこれらの「母親力」。あなたが男性だとしたら、子どものために御自分のどこまでを捧げられますか?どんな生き物もそうですが、子どもが「子ども」のうちに、ほぼ絶対的に必要不可欠なのは「母親」という存在です。ミルクなんて代用品を挙げて「母親はいらない!」なんて言ったところで乳房を探し続ける赤ちゃんに通用するはずもありませんよね?どうしても子どもの親権がほしいのであれば、あなたはあなたご自身のための時間と、その後全ての人生を我が子にささげる覚悟を持って親権を要求してください。その思いが本当ならば、きっと報われるはずです。
親権と監護権の違いを理解しよう
親権はなくとも、子どもと一緒に生活できる「監護権」の存在を御存知ですか?様々な事情でどうしても子どもの親権がとれないという状況でも、愛しい我が子と暮らす道が完全に断たれたわけではありません。監護権獲得方法も、親権と合わせて専門家に聞いてみましょう。
以上、離婚後に子どもの親権を守るために必要な9つの条件を紹介しました。どちらにしろ、子どもにとっては大切な親のどちらかとは別れなければならないという悲しい結末です。もしも親権を獲得できたのなら、お子さまの心の傷を一日でも早く癒すべく、しっかりとお子さまに寄り添って暮らしていきましょう。お子さまが立派に巣立っていく姿をみてこそ、必死で親権をもぎ取った甲斐があるというものです。
まとめ
離婚後、子どもの親権を守るために必要な9つの条件
・子へ対する愛情
・生活力
・経済力
・適切な服装と身だしなみをしよう
・教育力
・子ども自身の意思
・適切な受け答えをしよう
・母親力
・親権と監護権の違いを理解しよう