小難しい結納の方法やしきたりを理解する5つのポイント

小難しい結納の方法やしきたりを理解する5つのポイントめでたく結婚が決まったもののいざ今後の段取りを考えた時に、結納って何?どうやってやるの?といきなり壁にぶち当たってしまいますよね。結納をする必要があるのかないのか、と疑問に感じる方もいるでしょう。

結納をしない選択肢もあるかもしれませんが、結婚は本人同士だけのものではなく、家族と家族が結びつくものでもあるので、結納は結婚の約束を形にし両家で婚約を確かめ合う意味でも大切な儀式なのです。結納をするかどうか迷っているならば、することをおすすめします。

でもいざ結納をすると決めたところでその言葉から、難しく堅苦しそう、しきたりがわからない、お金はいくらぐらいかかるのだろう、などと考えているだけでうんざりしてしまいますね。そんなあなたの不安を取りのぞく、小難しい結納についての方法やしきたりを、分かりやすく5つのポイントに分けてお伝えします。

 

小難しい結納の方法や
しきたりを理解する5つのポイント

 

結納をする時期や場所、両家のしきたりを確認する

結婚しようとお互いで決めたなら、まず両家のご両親に挨拶に行きましょう。その後、両家で話し合いながら結納の日程や詳細を決めていきます。結納には大きく分けて2つの方法があります。

正式結納:仲人が両家を行き来し、両家同士は顔を合わせません。遠方の場合、移動が大変ですのでその点をよく考えなければなりません。最近では社会や家族の形態が変化したため、あまり行われなくなりました。

略式結納:仲人を立てる場合と立てない場合があり、女性の自宅やホテルなどの会場で行われます。内容が簡略化されているので、今では多くの方がこの方法で行っています。ホテルでは、結納プランを用意しているところもあります。必要なものを全て準備してもらえますので、費用は少しかかりますが全てお任せで楽をするならおすすめです。

結納のやり方やしきたりは、家や地域によって違いますので両家で確認しておくことが必要です。日程はお互いの都合によりますが、結納をどこで行うか、どんな方法で行うのかは本人同士、両家の意向によりますので、ここでしっかり話し合いをすることが肝心です。最初の話し合いで両家同意の確認をしておかないと後々もめることになりますので注意が必要です。

家のしきたりは長年受け継がれてきたものですので、お互い理解しあって納得することが大切です。それを理解しあえるということが、家族になることでもあるのです。

 

結納品の意味を理解し、両家で相談しながら結納に必要なものを準備する

略式結納に決めたとはいえ、ホテルなどの会場を利用しない場合は、自分たちである程度の品をそろえる必要があります。

結納品は、円満、子宝、長寿を表す縁起物ですので、9品、7品、5品など2つに割れない奇数で用意します。関東では9品、関西では5品が一般的です。

・目録(もくろく)   :結納品の品名と数量を書いたもの。
・長熨斗(ながのし)  :昔はあわびを干したものであったため、のしあわびとも言う。不老長寿をを象徴。
・金包(きんぽう)   :結納金を包むもの。男性から女性に贈る場合は御帯料、女性から男性に贈る場合は御袴料として包む。
・末広(すえひろ)   :白い扇子で末広がりの一家繁栄の願いがこめられている。
・友志良賀(ともしらが):白い麻糸で夫婦が白髪になるまで仲睦まじく添い遂げる願いがこめられている。
・寿留女(するめ)   :いかの干物で日持ちがすることから長く縁が続き噛み締めるほど味のある夫婦になるよう願いがこめられている。
・子生婦(こんぶ)   :昆布。子孫繁栄と「よろこぶ」の意味がこめられている。
・勝男武士(かつおぶし):鰹節。昔、武士が出陣する時に武運を願い贈られたことから男性の力強さをイメージ
・家内喜多留(やなぎだる):酒樽。祝いの酒で家庭円満の願いがこめられている。

結納品は9品目で2万~7万程度で立派なものだと20万ぐらいのものあります。結納品を扱う専門店、デパート、ホテルの婚礼サロンなどで購入でき、レンタルもありますので自分たちに合ったものを選びましょう。

結納品ひとつひとつの意味を理解すると、縁あって家族になることの重みや有り難さが実感できますね。結納品は家族や地域によって様々ですので両家でよく確認しておきましょう。

 

結納金と結納返しの相場、しきたりを知っておく

しきたりでは、結納品の他に男性から女性へ結納金が贈られ、女性から男性へ結納返しが贈られます。元々結納では花嫁衣裳を送っていましたが、このお金で花嫁衣裳を買ってください、という意味で結納金として贈られるようになりました。結納金の額は給料の2~3ヶ月分で、50万~100万が相場と言われています。

奇数は割れない数字で、縁起が良いとされていますので、奇数の金額にしましょう。結納金は結納品の中に含まれる「小袖料」や「御帯料」と書かれた金封に現金を包みます。また結納金の他に、結納の時に婚約の記念品として婚約指輪が贈られることが多くなっています。

女性から男性に贈られる結納返しの相場は、関東では結納金の半額、関西では1割程度と言われていますが、最近ではお金ではなく、スーツや時計など身の回りの品が多く贈られています。結納返しは必ずしなければならないというものではありませんが、礼儀として贈っておいた方が無難です。

ただし、贈る場合には結納金より高額なもの、派手なものは失礼に当たりますので避けるようにしましょう。結納のスタイルと男性側の結納品がどの程度なのか事前に打ち合わせをして、それに見合った結納返しを考えるようにしましょう。

婚約記念品は、結納の際に交換することがしきたりです。2人で選んだ婚約指輪を結納前にもらうことも多くありますが、結納の時にはいったん外して箱に納め、あらためて交換するようにしましょう。

 

結納の流れと口上、位置などを事前に確認し、シナリオを作っておく

両家が一堂に会し婚約の儀式を行うおめでたい席では、初めてのことでもあり大変緊張するものです。仲人を立てた場合にはなおさらですね。事前に結納品のチェックをするとともに、当日の流れ、口上内容などシナリオを作り練習しておきましょう。また結納を行う時間は縁起が良いとされている午前中に設定しましょう。

◆基本的な結納の流れ

①男性側が結納品を飾ります。和室の場合は床の間へ、洋室の場合はテーブルへ。
男性側、女性側の順で入場し奥から父、母、本人の順で男性側が上座に座ります。

②仲人がいる場合は仲人が、いない場合は男性側の父親が儀式を始める口上を述べます。
その後全員一礼。

③男性側の母親または男性本人が、女性本人の前に結納目録を運び席に戻ります。
その後男性側の父親が「幾久しくお納めください。」と口上を述べます。

④女性側全員が目録に目を通し、女性本人がお礼の口上を述べ深く一礼します。
女性の母親が結納品を上座、飾り台に運び、受書を男性本人の前に運びます。

⑤女性側の母親が男性側に贈る結納品(結納返し)を男性本人の前に運び
一礼して戻ります。

⑥男性側全員が目録に目を通し、男性本人がお礼の口上を述べ深く一礼します。
男性の母親が結納品を飾り台に運び、受書を女性本人の前に運びます。

⑦婚約記念品がある場合は、指輪や時計など箱から取り出し身に着け
その場で披露します。

⑧男性の父親が結びの口上をした後、女性の父親が返礼の口上を述べ、
一同深く礼をし挨拶を交わします。

仲人がいる場合は、最初と最後の口上は仲人が、結納品を運び納める役は仲人の妻がすることになります。その場合は、本人、両家の両親との確認だけではなく、仲人に失礼のないよう打ち合わせをしっかりしておきましょう。

 

服装や結納後の食事会のポイントを押さえ、内容は念を入れて確認しよう

結納はあらたまった席ですので、それぞれの結納の格に見合った服装にするよう気を付けましょう。男性本人は、略礼服やダークスーツ、女性は振袖、スーツ、ワンピースなどが良いでしょう。一番大切なことは、結納のスタイルを考えながら両家の格を合わせて、つり合いの取れる服装にすることです。本人同士や両親、男性側と女性側の服装に格の差が出ることのないよう、事前によく相談しておきましょう。

また、結納後には両家で食事会を開くのが一般的です。食事会では両家の紹介や家族書を結納品に納める場合もあります。食事会は、相手のご両親、兄弟などこれから家族としてお付き合いが始まる方々との和やかなひとときですので、両家にとっての大切な記念日となるよう、場所や内容など吟味しましょう。結納で振袖を着ていた女性は、食事会の時にワンピースやスーツに着替えておく方が気持ちがリラックスするのでおすすめします。

結納をホテルやレストラン、料亭などで行う時には、結納後のめでたい席である旨をお店に告げ、日取り、人数、料理、お酒など予約の確認を念入りにしておきます。費用は両家で折半が一般的ですが、事前に相談して決めておきましょう。

女性の自宅で行う場合は、仕出し料理や寿司などを注文することが多く、お店でする場合と同様、祝の席であることを伝えた上で内容の確認をします。日本酒やシャンパンなどのお祝い用のお酒の準備も忘れないようにしましょう。そして自宅でする場合のしきたりで注意すべき点は、緑茶を出さないようにすることです。緑茶はお茶を濁すという意味に繋がり縁起が悪いので、昆布茶や桜湯を出すことがしきたりとされています。費用は女性側が負担することが多いようですが、両家でよく話し合ってから決めましょう。

 

結納は一定のしきたりでとり行われるため、最近、堅苦しいことやお金をかけることを敬遠する人たちの間では、結納をせず簡単に済ませてしまうケースが多くあるようです。しかし、結婚後は本人同士だけではなく、それぞれの両親、兄弟、親戚などとの新しいご縁と繋がりが始まるので、それらの繋がりを両家で祝い、確認し合う意味でとても大切な儀式と言えます。

結納の格や内容については、両家の意向やしきたりによって様々ですので、事前の打ち合わせや話し合い、それぞれの考え方の違いなどを十分に把握し、両家ですりあわせをしておくことが最も重要です。

結納や食事会が滞りなく済めば、その後の結婚式や新生活の準備もきっとスムーズに進むことでしょう。他人同士が家族になるということは、信頼を少しずつ積み重ねていくことです。そのために、小難しい結納の方法やしきたりのポイントをクリアにして、記念すべき結納の佳き日をを晴れやかに迎える準備を始めましょう。

 

今日のまとめ

小難しい結納の方法やしきたりを理解する5つのポイント

 
結納をどこでするのか、いつするのか、どのような形でするのか両家のしきたりに合わせて事前に確認しておく

結納品の内容と意味を知り、両家の意向に合ったものを相談しながら選択する

結納金と結納返しの一般的なしきたりを知っておく

結納の流れと口上、位置などを事前に確認し、その場で緊張しないようシナリオを作り練習しておく

結納時の服装は事前相談の上両家が釣り合ったものとし、食事会は念を入れて詳細の確認をしておく


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