仕事をする女性にとって出産は大きな人生の分かれ道となります。出産を機に家庭に入り、その後育児が落ち着くまで10数年間主婦に徹する道を選ぶ女性も多いでしょう。
それもそのはず。現代日本社会では、出産をした女性の活躍の場はとても狭いと言えるでしょう。出産や産休に対する職場の理解も薄い場合が多いのです。日本はまだまだ「女性は家庭に入る。」という性格のお国柄なのですね。
しかし出産をしてもその後仕事に復帰したいという女性も、本当はとても多いのです。事情さえ許せば、多くの女性が出産後の社会復帰を望むことでしょう。そのために、女性はどのような準備をすればいいのでしょうか。今回は、出産後に仕事を続けるために、家庭と仕事の両立のために役立つ方法を紹介いたします。
出産後も仕事を続けたい!家庭と両立させる7つのコツ
保育園選びはお早めに
出産後の仕事復帰を望むのであれば、まず必要なのは保育園の選択です。お住いの市町村によっては待機児童などの問題もありますが、フルで仕事をするのであればたいていの場合保育園は見つかるでしょう。
ただ、数ある保育園の中でもなるべく自分の希望に合った教育をしてくれる保育園を探す努力をするべきです。園によって教育方針が大きく変わるため、実際に見学をして自分の理想に合う保育園を探す方が良いでしょう。
園によっては予約を受け付けてくれるため、妊娠が分かったその日から、保育園選びをするくらいでちょうどいいかもしれません。
保育園の予約
保育園に入れる場合は前年の12月くらいに市役所に書類を提出します。自治体にもよりますが、より仕事時間の長い人などが優先して子供を保育園に入れることができるというシステムは、おそらくどこでも同じでしょう。
保育園によっては前年度から予約などを受け付けてくれるところもあるため、直接保育園に問い合わせ、予約を利用する方が有利です。保育園に入れなければ復職も何もできたものではないので、保育園の確保だけは最優先に行いましょう。
産休後の復帰を会社に告げる
当然ですが、出産後に復職の意思があることをあらかじめ会社には伝えておきましょう。会社としても受け入れの準備は必要だし、復帰を前提として育児手当をくれる交換条件のようなところもあるのです。
育児休暇に関しては、会社のシステムとしては問題なくても、同僚には負担がかかることがあるため、話を通しておくに越したことはないのです。会社の社員の理解があれば、産休も出産後の復帰もしやすくなるでしょう。
夫の理解を得る
出産後は妻に家に入ってほしいと願う男性は多いです。経済的に安定していれば、子どもの教育に専念してほしいと願うのは当たり前でしょう。
そんな夫を持った場合は、出産後に仕事を続けることを理解してもらうために話し合いが必要です。夫の理解なく仕事を続けることは不可能と言ってもいいでしょう。共働きをするためには、夫の協力は不可欠なのです。
両親の助けを頼む
近くに自分の両親か、夫の両親が住んでいた場合は、出産後の仕事の復帰を告げて、育児の協力をお願いしましょう。自分にとっても大切な子どもですが、両親にとっても大切な孫ですから、嫌な顔はされないはずです。
しかし「手伝ってもらって当然!」という横柄な態度では後々に不仲を招く危険があります。子育ては甘くないので、その一端を担ってもらう以上はきちんと夫婦で頭を下げてお願いすることがベストです。両親の協力さえ得られれば、子どもが熱を出したときなどにも急に仕事を休むこともなく、仕事を続けられます。
子どもが病気の時の対応
近くに家族や親類がいない場合、子どもが熱を出したときには妻の側が仕事を休まなくてはなりません。これがそもそも出産後の女性の社会進出を大きく阻む一因とも言えます。
会社としては急に「休む!」と言われて困るし、かといって休暇を許さないわけにもいきません。働く母にとっても、子どもの発熱を放っておくわけにもいかないし、かといって急に仕事を休むことについて「申し訳ない!」としか言いようがありません。
急な欠勤が多々あるため、子どものいる母は仕事を持つことがとても難しいのです。「子どもがいる」という理由で採用を断られることも頻繁にあります。
そのため、病後児保育を専門とした保育施設を作る自治体も増えてきています。そういった機関をあらかじめ調べて登録しておき、いざという時だけお世話になるという手段もあるのです。
家事の分担を話し合う
出産後の仕事の復帰をする場合、家事の分担を事前に話し合っておくといいでしょう。「食事を作るのは当然妻だろ。」との考えの男性はとても多いのですが、夫と同じように社会に出て働きながら、家事もすべて妻が負担していたのでは体が持ちません。
妻の社会復帰とともに、夫には家事負担をきっちりと分担して受け持ってもらう必要があります。また、夫が忙しくて難しいのなら、両親などに頼む手もあります。とにかく、仕事も家事も子育ても、すべてが妻一人の負担にならないように工夫することが大切です。
さて、出産後も仕事を続けるために必要な事柄を7つの項目にまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
仕事と育児と家事の負担は計り知れません。しかし女性の社会進出を推奨するのであれば、妻だけでなく夫も、会社の人間も同様に「働く母」を支える体制を整えるべきです。社会全体が働く母を支える気持ちになれば、保育施設も充実し、働く女性も増えて経済も発展するでしょう。
まずは妻を支えるべく、一番近くにいる夫の理解から始めてみましょう。夫の次は両親です。不器用ながらも出産後に仕事を続ける女性を、家族全体で支えられたらいいですね。
まとめ
出産後も仕事を続けたい!家庭と両立させる7つのコツ
・保育園選びはお早めに
・保育園の予約
・産休後の復帰を会社に告げる
・夫の理解を得る
・両親の助けを頼む
・子どもが病気の時の対応
・家事の分担を話し合う