離婚は精神的に子供に大きな影響を与えますよね。親にとってはやむを得ない事情で離婚という選択肢がベストであると判断し、大人はそれを頭でわかっていたとしても、子供にとっては大人事情を理解するのは非常に難しいことです。
また、子供時代に心に負った傷というものは将来ずっと背負って行くことになり、その後の人生や人格まで狂わせてしまう可能性があります。そのため、離婚後に子供に対してしっかりとケアをすることは重要なのです。
そこで、離婚の際に子供にすべきケアについて7つのポイントをご紹介します。離婚は親のわがままであって、子供には罪がないことを肝に命じて、よく読んでおきましょう。
決して自分の欲やわがままを子供に押し付けないことが重要です。
離婚が子供に与える影響とは。
親がすべき7つのケア
離婚は子供せいではないと説明する
子供は生物学的にも弱い生き物で、特に小さな子供は肉親である両親が唯一の味方であると認識しています。そのため、両親が口論をしている時に自分の話題がでると本能的に「自分のせいだ」と思ってしまうことがあるのです。
離婚となるとなおさら子供が自分を責めてしまう気持ちは大きくなります。そのような思いは子供の心にとても深い傷を負わせてしまいますので、子供には離婚が子供せいではないということを何度も説明するようにしましょう。
子供に離婚相手の悪口を言わない
離婚をする大人は、離婚相手とはもともと結婚するまでは家族ではありませんでした。そのため、離婚をすれば相手は他人で、嫌いになったり恨みを抱く感情が芽生えてもおかしくありません。
しかし、子供にとっては両親共に肉親で生まれてきた時から家族なのです。自分の家族が他の家族の悪口を言っているのを聞かされたら、子供は傷つくばかりではなく、親に嫌われまいと父親と母親両方に気を使うようになります。
子供は大人が思っている以上に、大人に対して気を使うことがあります。そのような気苦労を子供にさせてはいけませんから、離婚相手の悪口は絶対に言わないようにしましょう。
親権争いに子供を巻き込まない
離婚になると親権争いをするケースが多々有ります。家庭裁判所では、収入や家庭環境、また子供の意思など様々な観点から判断をしますが、親がそこで子供に何かを吹き込むなど、離婚相手との親権争いに巻き込んではいけません。
ただでさえ、子供は片方の親と離れることが悲しいのですから、自分のわがままで「自分を選んで欲しい」などと簡単に気持ちを伝えることは絶対にせず、子供のことを一番に思いやってあげましょう。
親権を持たない親にも定期的に面会する機会を作る
何かトラブルがあって憎みあっての離婚の場合、相手を憎む感情から、自分が親権をもった際に離婚相手に子供を会わせないということをする人がいますが、それは絶対にしてはいけません。
子供が片方の親に暴力を受けていたなどの場合を除いては、子供は両親に会うことができる権利があります。離婚相手を憎む気持ちから、子供を独り占めしようとはせずに、定期的に面会の機会を作り、面会時には快く子供を送り出してあげましょう。
離婚後、子供がいる場では離婚相手と口論しない
離婚後の子供との面会などで離婚相手と顔を合わせる機会は当然あります。そんな時に離婚相手と口論をしたり、険悪な雰囲気を作るのはやめましょう。
子供は両親と揃って過ごせる時間を楽しみにしているのです。そんな場で両親が仲悪くしていたら、子供は、両親と会いたいと思う気持ちがある自分が悪いのではないかと思い込んでしまいます。
子供がいるときは、特別仲を良くすることが難しくても、最低限、大人の対応をするようにしてあげましょう。
子供の心のケアをしっかりしてあげる
統計的に見ると、親が離婚をした子供が将来的に離婚をしてしまう確率は、親が離婚をしていない子供と比較して高いと言われています。
やはり、子供時代に負った心の傷の影響は根深いのです。離婚をした場合には、自分自身も心身ともに疲れてしまうとは思いますが、それ以上に子供が傷ついていることを決して忘れずに子供にいつも以上の気遣いをしてあげましょう。
離婚による不幸な気持ちや惨めな気持ちを味わせてはいけないのです。
親権を得た親は人の2倍子供に愛情表現をする
離婚した子供は、片方の親に育てられることになりますが、それが父親でも母親であっても片方しかいないという事実に変わりはありません。
学校に進学した際には、周りの友人には両親がいるのじ自分にはいないという事実に直面します。その時に他の家庭の子供以上に親の愛を子供に注いであげましょう。
また、可能であれば、子供行事の際には両親揃って参加してあげることが望ましいといえるでしょう。
いかがでしょう。離婚が子供に与える影響は非常に大きなものです。両親が揃っていないということに対する社会的な目はもちろんありますし、それを直接被るのは子供自身です。
また、精神的な影響は子供の時だけでなく、思春期、反抗期、また、就職して社会人になったあとでもずっと付きまとうことになります。
可能であれば離婚という選択肢を選ばない方がいいのですが、もし止むを得ずすることになった場合には、何の罪もない子供を傷つけてしまうということをよく念頭に置き、今回ご紹介したようなケアを常に心がける必要があります。
子供は大人以上に感受性が強く、また、繊細な心を持っています。親に愛されようと必死に生きているので、親はそれに答えてあげなければいけないのです。
まとめ
離婚が子供に与える影響とは。親がすべき7つのケア
・離婚は子供せいではないと説明する
・子供に離婚相手の悪口を言わない
・親権争いに子供を巻き込まない
・親権を持たない親にも定期的に面会する機会を作る
・離婚後、子供がいる場では離婚相手と口論しない
・子供の心のケアをしっかりしてあげる
・親権を得た親は人の2倍子供に愛情表現をする